特許,商標,著作権,不正競争防止法など知的財産に関する法律問題を鮫島正洋が解決!

気になる費用はどのくらい?


訴訟にかかる費用としては,申立ての手数料(「印紙代」),証人の旅費等の訴訟費用や,依頼した法律事務所における実費(コピー代,郵送代等)等がありますが,一番大きいのは弁護士報酬でしょう。

弁護士報酬は,米国や欧州より安いと言われていますが,それでも訴訟提起前に,どれくらいの費用がかかるかの予測が困難であるという点で,企業に負担となります。
また,弁理士に代理人・補佐人として加わってもらうことも多く,弁護士と弁理士の二重の手数料がかかるという問題があります。
ただ,二重の手数料の問題に対しては,知財専門の弁護士を選ぶことで,解決することができます。
詳しくは,【弁護士はどのようにして選ぶ?】

さて,従来用いられてきた弁護士会が定めた報酬基準は廃止され,2004年4月1日以降は,各弁護士が報酬基準を持つこととなりました。
弁護士報酬は,弁護士や属する法律事務所にもよりますが,多くの場合は,
1.着手金・報酬金制
2.タイムチャージ(時間報酬制)
のいずれかを採用しています。

①は,着手時に○○万円,勝訴(和解含む。)時に○○万円と2段階に分けて報酬を支払う仕組みです。
着手金は,全部勝訴の場合の経済的利益の額を基準として定められ,報酬金(成功報酬)は,実際に得られた経済的利益の額を基準として定められることが多いです。

例えば,原告が,被告に対し,特許権侵害の損害賠償請求として1億円の支払を求め,裁判所が侵害を認め,損害額を3000万円認める判決があった場合について考えましょう。
原告とその弁護士との間で,委任時に,着手金については経済的利益の額の5%,報酬金については経済的利益の額の10%と決めていたとします。
そうすると,原告は,委任した弁護士に対し,着手金として500万円支払い,勝訴時に300万円支払うことになります。

上記の例は,極めて単純化した1のモデルであり,実際には,もう少し複雑な計算式が用いられることが多いと考えられます(特に,報酬金について,経済的利益の額が低額のときは高い割合,経済的利益の額が高額のときは低い割合とするなど。)。

1の長所は,報酬金が弁護士の勝訴へのインセンティブになると考えられているところです。
弁護士は報酬金欲しさにしっかりと仕事をするであろうということです。

他方,1の短所の一つは,経済的利益の額により,弁護士報酬が大きく異なってくることです。
特許権侵害訴訟においては,ある程度手続が類型化されており,経済的利益の額が大きくなったからといって,弁護士が実際にする仕事はそれほど大きくは変わらないと考えられますが,弁護士報酬は大きく異なってきます。

また,被告の弁護士報酬を定める際の難しさもあります。
原告側は経済的利益の額を計算しやすいのですが,被告側は全部勝訴となったからといって,1円も収入があるわけではないのです。
特許権侵害訴訟では,数十億円の請求がなされることも多々あります。
そのような場合,原告の請求額を基準にして報酬金を支払うことに躊躇する場合もあるのではないでしょうか。

2は,弁護士が仕事をした量に応じて弁護士報酬を定める仕組みです。

すなわち,
(時間あたりの報酬)×(仕事時間)=(弁護士報酬)
となります。弁護士の能力が高いほど,短時間に仕事を終えることができますから,時間あたりの報酬が高くなります。

2の長所は,弁護士の実際に行った仕事に応じて弁護士報酬が定められるため,複雑で難しい事件では高額に,単純な事件では低額になるという,依頼者の納得しやすい仕組みであることです。
原告側でも被告側でも変わらないという点も長所の一つといえるでしょう。

他方,2の短所は,どれだけ費用が掛かるかが委任時には分からないことです。
手続が長引くほど,弁護士報酬もどんどん増えていくというイメージに捕らわれてしまいがちです。
実際には,通常の特許権侵害訴訟であれば,裁判所の強力な訴訟指揮もあり,かなり類型化されていますから,委任時には全容が分からなくても,手続が進むに従って大体明らかになってきます。
また,弁護士は,その仕事に費やした時間すべてをチャージするわけではありません。
特に,経験の浅い弁護士の場合は,非効率的な仕事の仕方をすることもありますので,ボス弁護士が厳しくチェックしています。

1.着手金・報酬金制と2.タイムチャージの長所短所について見てきましたが,これらをうまく組み合わせたり,アレンジしたりする場合もあります。
例えば,原則はタイムチャージとしつつ,インセンティブとして報酬金を組み合わせる場合や,原則はタイムチャージとしつつ,上限を設ける場合があります。

特許権侵害訴訟は,個々の事案の個性が強い部類の訴訟になります。
書面(明細書・準備書面)の量,技術の高度性・複雑さ,特許権の数,対象製品の数,無効審判の有無,訂正審判の有無,控訴等の種々のファクターが個々の事案によって異なってくるのです。
知財を専門とする弁護士の側も,その点は認識していますから,事案に応じた弁護士報酬とすることには,好意的です。
分からないことや不安なことがあれば,弁護士に直接聞いてみてください。

USLFでは,タイムチャージ報酬を原則としております。原告(特許権者)事件の場合,これに少額の成功報酬をいただくこともあります。また,タイムチャージ報酬だと,月々の報酬が前後してこのましくない,というお客様のために,訴訟顧問制度(一定の月額で訴訟遂行する制度)も設定しております。お気軽にご相談ください。



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