特許,商標,著作権,不正競争防止法など知的財産に関する法律問題を鮫島正洋が解決!

訴訟の進行ペースは?(その2)


では,具体的にどのように訴訟手続が進行していくかを見ていきましょう。
東京地裁のモデルケースを参照します(飯村敏明・設樂隆一編著『リーガル・プログレッシブ・シリーズ知的財産関係訴訟』11頁~24頁)。

東京地裁のモデルケースでは,以下に示すように期日が進行し(期日の間隔は1か月~1か月半程度),侵害論・無効論までで8~12か月程度かかることが想定されています(実際の判決までの平均審理期間は12か月。
詳しくは,【訴訟をすることは大変?】

第1回期日(口頭弁論)

原告:訴状陳述,基本的書証提出
被告:答弁書提出 


第2回期日(口頭弁論又は弁論準備手続)

被告:準備書面(1)提出
対象製品等の具体的態様の主張(特104条の2)
クレーム解釈の主張 


第3回期日(口頭弁論又は弁論準備手続)

原告:第1準備書面提出
(被告による対象製品等の具体的態様の主張に対する修正)
被告によるクレーム解釈に対する反論
被告:準備書面(2)提出
無効の抗弁 


第4回期日(口頭弁論又は弁論準備手続)

原告:第2準備書面提出
被告による無効の抗弁に対する反論
被告:準備書面(3)提出
原告によるクレーム解釈に対する補充的反論 


第5回期日(口頭弁論又は弁論準備手続)

原告:第3準備書面提出
補充的反論
被告:準備書面(4)提出
無効の抗弁に対する原告の反論に対する補充的反論 


第X回期日(弁論準備手続)

技術説明会 


第6回期日(口頭弁論又は弁論準備手続)

裁判所:非侵害との心証の場合
・判決言渡期日指定
・和解勧告
侵害との心証の場合
・和解勧告
・損害論へ

これを分かりやすく図式化すると,下図となります。 




この図では,特許権侵害訴訟と平行して,特許無効審判が請求された場合を示しています。

上述したように,現在では,被告は,特許権侵害訴訟において特許の有効性を争うことができますが,平行して特許庁において無効審判を請求する場合もかなりの割合であります。
そのような場合,無効審判の審理手続は,侵害訴訟よりも早く結論(審決)が出ることが多いのですが,有効無効いずれの審決であっても,負けた側が審決取消訴訟(特178条)を知財高裁に提起することになります。

一方,侵害訴訟で敗訴した方も,知財高裁に控訴することができます(第1審が大阪地裁の場合も控訴審は知財高裁になります(民訴6条3項)。)。

そこで,無効審判の審決取消訴訟と侵害訴訟の控訴審とがいずれも知財高裁に係属することになります(いわゆる「ダブルトラック」)。
両者は,結論の食い違いを避けるべく,原則として同じ部で審理するという運用が採られているため,この知財高裁でやっと侵害・非侵害の結論が出るということになります。



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